研磨加工の仕事とは? 加工方法の種類や向いている人の特徴を解説

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工場では研磨加工の仕事が多く見られます。これは市場に流通している商品の多くが研磨加工によって生産されているからです。研磨加工に携わる作業者たちを研磨工とも呼びますが、それだけに工場勤務未経験の場合だと、特殊な仕事とイメージされがちです。そこで、工場における研磨加工の仕事内容や知識、工場勤務未経験者の転職事情などを解説していきます。

研磨加工とは

研磨加工とは製品の最終工程である磨き加工のことを指しています。研磨は研削とワンセットになっていることが多く見られ、センタレスなどの研削工程の後で表面の凸凹を滑らかにし、エッジを除去して表面粗さを満たしています。

研磨加工はそれだけでは大きく削り込んで寸法を落とすことはしません。研磨にはさまざまな種類があり、当然ながら設備も異なります。用途や材質によっても生産する研磨加工は違いが見られ、使用する砥石も加工条件によってきめられています。

砥石で細かく磨くので、数μm単位での調整が可能です。何度も磨くことで表面に光沢を出せますし、ツヤのある美しい外観に仕上げられます。

研磨加工の総称として超仕上げやスーパーと呼ぶことがあり、工場によってそれぞれ違いがみられるでしょう。

研削加工との違い

研削加工は研磨加工の前に行うのが一般的です。研磨は「研削」と「琢磨」に大きく分けられています。研削加工はセンタレスに代表されるように、砥石で加工物(ワーク)を削り落とし、大きく寸法を落とします。

金属部品を扱う工場では、納入された材料は熱処理後で寸法が均一ではありません。真円度や円筒度も大きく振れており、これを研削加工の荒工程で、ひとまず図面基準よりも大き目の寸法を揃えておきます。

ある程度寸法を揃えたワークは仕上げ工程に入り、製品精度も向上していきます。仕上げ加工後のワークは表面の凸凹も抑えられており、後は研磨加工で滑らかにしていくだけになります。これを材料や荒加工の段階で琢磨してしまうと、表面の凸凹が取り切れず、いくら磨いても製品が粗過ぎて光沢も出ません。

これらのことを踏まえて、研削と琢磨を合わせて研磨加工と呼ぶのが一般的といえるでしょう。

基本的に磨くのが研磨

研磨加工の琢磨はその言葉通り磨きあげるものですが、この磨くは包丁を研ぐように凸凹をなくして光沢を出し、滑らかな表面へと仕上げていきます。研削と同じ意味合いを持つ職場もあれば、加工方法が違うとして全く別の意味として捉える人もいます。自分の職場でどのような意味合いを持っているか把握しておく必要があるでしょう。

研磨加工の種類

研磨加工の主な種類をみていきましょう。ワークサイズや材質、精度やロットによって加工方法が異なります。

砥石研磨

ワークを回転する砥石に押し当てて表面の精度を向上させていきます。砥石を固定してワークを動かすこともあり、研削工程よりも小さな削り量です。砥石自体の粒度が細かいので、小さな砥粒ですから、目詰まりしやすい反面、製品精度を高く向上させてくれます。

トラバース研磨

大量生産に向いているのが超仕上げ機械によるトラバース研磨です。砥石研磨の一種で、トラバース加工とも呼びます。ワークをロールなどの治具で回転させておき、砥石が軸に対して平行(横方向)に往復で動くことで、外径を滑らかに仕上げていきます。

この時、砥石にはオシレーションが入り、細かい振動を与えることで砥石の目詰まりを防げます。また、往復する速度もパラメータで変更できますので、鏡面仕上げも可能といえるでしょう。

また、この加工方法と対になるのがプランジ加工です。こちらは軸方向に切り込みが入るのが特長的です。

研磨布紙加工

サンドペーパーなどを使ってワークを研磨していきます。回転するベルトにワークを押し当てながら加工するのもこの加工方法になります。また、工場によっては扱う製品のサイズや形状によって研磨機が使えないことも見られます。

研磨機と同等の製品精度を満たすために、旋盤機にワークをセットしてサンドペーパーを使った研磨加工をすることもあります。

テープ研磨

研磨用テープを用いて加工していきます。フィルムを巻き付けるように回転するので、砥粒が綺麗に分散して切れ味の変化も極小で済むようになっています。砥石を加圧することはないので、形状変化がほとんど見られず、均一の粗さ制度を満たせるでしょう。工場によってはテープスーパーと呼んでいることもあります。

バフ研磨

バフ研磨は柔らかい綿などの素材(バフ)に研磨剤を付けて、表面をきれいに磨き上げます。工場によってはポリシング研磨とも言われており、バフは回転しているので、ワークにすり合わせて仕上げていきます。

基本的に手作業で行いますので、大量生産には向いていません。研磨機では対応できない部位のつや出しやバリ取りには最適です。バフ研磨にも加工条件があり、粗さによって素材や研磨剤を変更していきます。

ラッピング研磨

ラッピング研磨は平面のラップ台の上にワークをキャリアという治具にセットし、上下の定盤に挟み込むようにします。キャリアが回転することでワークとのラップ(定盤)をすり合わせていきますが、上からの圧力によって表面を滑らかな仕上げ加工が可能です。

ラッピング研磨はラップ加工ともいいますが、乾式と湿式に分かれており、それぞれ圧力も異なります。回転しながら加工するので、鏡面仕上げも可能となっています。

バレル研磨

バレル研磨は鏡面仕上げに最適な研磨加工です。バレル槽と呼ばれる容器のなかにワークと水、メディア(砥石)、コンパウンド(研磨材)を投入して、回転や振動といった遠心力を生み出していきます。これらによって流動スポットが発生し、メディアとワークがすり合わせていくので、表面が綺麗に仕上がるだけでなく、エッジの除去やR加工も可能となるのです。

バレル研磨は大ロット生産にも向いており、手作業は投入と排出程度で研磨中は作業者の手が空くのも生産性でメリットがあります。製品精度やサイズによってメディアやコンパウンドの種類を変えていくのが一般的といえるでしょう。

電解研磨

電解研磨は金属表面に電流を流し込んで溶解し、なめらかな仕上がりにすることを指しています。電解研磨では専用の電解研磨液にワークを浸透させておき、プラス側の直流電流を流し込みます。すべての表面に効果があるものではなく、ワークの形状によっては均一の光沢となるよう対策が必要です。

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研磨加工の手順

研磨加工の主な手順をみていきましょう。

1.下地

研磨加工に入る前に、加工表面の大きな凹凸や異物を取り除かないといけません。そこで砥粒が大きい目の粗い砥石を使い、削り量を増やしていきます。下地がしっかり出来ていないと、後工程に影響が大きくなっていきますので、 実は一番重要な工程ともいえます。

2.ならし

下地が終わるとならしに入ります。下地である程度は表面がならされているので、今度はもう少し砥粒が小さい目の細かい砥石を使用していきます。下地がきっちり出来ていないと、凸凹がより鮮明に表面に浮き出るようになってしまうので注意が必要です。

削り量は下地ほどないので、ならしは表面を平らにしていく工程となります。

3.つや出し

つや出しはならしよりもさらに小さな砥粒で目の細かい砥石を使いいます。つや出しをすることでワーク表面に光沢が伴っていきます。ここでは削り量がほとんどないので、薄く削りながらほぼ磨く作業でつや出しを行っていきます。

4.鏡面仕上げ

つや出しでほぼ仕上がっていますが、さらに鏡のような光沢を出すために、より砥粒の小さな砥粒を使って鏡面仕上げを行います。工程は最後になりますが、工場や出荷先によってはつや出しの段階で完成品として出荷する場合もあります。

加工機で一括研磨が可能

研磨加工機では下地から鏡面仕上げまで一括で行うことが可能です。トラバース加工では往復して段階加工(粗・中・仕)することで、加工条件を設定しながら鏡面仕上げまで可能となります。

研磨機ですので大型になりますが、大量生産も可能ですし、段取りもそれほど複雑でないのが特長的です。ただし、下地作業をこの研磨機で行うのではなく、別の研削加工などの工程で仕上げておき、ならしから研磨機を使用するのがベストでしょう。

デメリットは砥石が途中で変更できない点です。砥石を装着しているストーンヘッドは基本的に1本で砥石が1つとなっています。加工途中で砥石を変更したい場合はストーンヘッドを複数用意するなど対策が必要となるでしょう。

研磨加工に向いている人の特徴

工場未経験者や製造業勤務でも現場を経験していない人の場合、研磨加工が難しく感じてしまうものです。そこで研磨加工に向いている人の特徴をみていきましょう。

モノづくりが好きで楽しいと感じる人

製造業の工場勤務はモノづくりの現場になります。研磨工程は現場作業において最終工程となるので、完成品を次工程である検査へ送ります。ここで加工されたワークはそのまま市場に流通しますから、自分で生産した製品へのやりがいを実際に感じられるでしょう。

研磨は加工条件によって製品精度が大きく変化します。とはいえ、ゆっくり加工すればいいという訳ではありません。生産性を高めてコストを減少しなくてはなりませんから、サイクルタイムの向上に努めるのもモノづくりの現場には必要です。

モノづくりが好きで楽しいと思える人は、現場作業が未経験であっても研磨工として携わるのは不可能ではありません。モノづくりではスキルアップも見込めますし、研磨から研削加工に新しくチャレンジしていくことも可能でしょう。

丁寧な仕事ができて辛抱強い

研磨加工は最終工程になるので、手作業の場合は非常に細かくて丁寧な仕事が求められます。作業は淡々と同じ作業の繰り返しになりますが、雑にならずに丁寧な作業を継続しなければなりません。自分の作業を再確認して、出来栄えに少しでも納得がいかなければ修正をかけていくことも大切です。

この作業を終えて検査をクリアしたらワークは完成品となるので、これ以上手を加えることができません。寸法公差や外観チェック、汚れなど、細部までしっかりと確認しないとならず、辛抱強く仕事ができる人も向いています。

長時間の立ち仕事が苦にならない

研磨工は基本的に立ち仕事です。まれに座って作業する人もいますが、加工中は立ち仕事が基本スタイルです。足腰に不安がなく、長時間の立ち仕事でも苦にならない人には向いているでしょう。

研磨工になるには

研磨工になるには工場の求人に応募することから始めますが、「研削」「研磨」というキーワードがある場合、現場作業を希望すれば研磨工へ配属されることが多くなります。多くの工場では研削と研磨を同じ扱いにしていることもあり、現場に入ればローテーションなどで複数のポジションを覚えるようになっていきます。

特に自動機が用意されている現場では、研削工程と研磨工程がライン生産で連結していることもありますし、セル生産で設備同士が隣り合っていることも見られます。言ってみれば研削と研磨を同時に覚えていくことになるのですが、自動機の場合は機械が作業するので、軽作業のみで対応可能です。

ここから経験を積んでいき、設備の段取り替えや調整、メンテナンスを覚えていってスキルアップを狙うようにしていきましょう。研削と研磨は製品精度を向上させるために行うのは同じ考えです。この2つを分けて捉えるよりも、材料として入荷されてきたワークが、どのようにして図面公差に仕上げられるのかを考えた場合、研磨は研削加工も含んだ考え方が理想的となります。

研削加工に配属されたとしても、工場で働く以上は必要な工程ですので、研磨加工につながるということを認識しておきましょう。

研磨加工は資格が不要で未経験者でも可能

研磨加工は特別な資格を持たないと採用に受からないとは限りません。特に必要な資格といっても「研削といし取替試運転作業者」がある程度で、これは研磨に限らず、研削加工にも必要な資格です。基本的に誰でも取得できる資格なので、入社してからでも大丈夫といえるでしょう。恐らく会社側から受講の日時が連絡してくることになります。

「研削といし取替試運転作業者」を持っていなくてもできる仕事はたくさんあるので、未経験でも問題なく研磨加工に携われます。

面接のときに会話に上ることも少ないといえます。ただ、前職がバリバリの研磨工で転職する場合、「砥石の安全教育は受けましたか?」という質問が面接官から出た場合、「覚えていません」などの回答はNGといえるでしょう。

まとめ

研磨加工は研削と琢磨をそれぞれ組み合わせたものであり、工場や部署では研削工程の後で琢磨工程があるのが主流です。多くの工場ではこの2つを合わせて研磨加工といい、作業者のことを研磨工しています。

研磨加工は材質や寸法、製品精度によって加工方法が異なります。加工条件でも使用する砥石の番地まで細かく指定されていることもあるでしょう。

研磨加工は下地から鏡面仕上げまで工程がありますが、これらを自動機で加工する場合もあります。

研磨工は未経験でも勤務可能ですし、特に特別な資格も入社時には不要なので安心して作業に入ることが可能です。

モノづくりが好きで丁寧な仕事ができる人は研磨加工に向いているといえるでしょう。

 

 

 

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