工場転職ガイド 工場勤務の実態、溶接やフォークリフトなどの資格やピッキング作業など工場勤務全体を紹介
工場勤務では住み込みで働ける職場が見られます。家賃や光熱費を抑えられ、送迎もついている場合があり、快適で仕事に集中できる環境が整っているのが特徴です。地方にあることが多い大きな工場になると、遠方からの通勤は結構大変ですので、住み込みで働きたい人も少なくありません。そこで、工場勤務における住み込みの仕事のメリットやデメリットなどを解説していきます。
工場勤務には住む場所を提供する代わりに仕事を継続してもらいたいという企業側の思惑があります。これに対して希望者も住む場所を一から探す必要もありませんし、希望すればすぐにでも仕事が可能となります。お互いにとって相乗効果が期待できるのが住み込みの仕事といえます。
工場勤務の住み込みには大きく分けて2種類があります。企業側の自社寮と既存のマンションやアパートを借り上げて提供するタイプです。どちらもメリットとデメリットがありますので、それぞれの特徴別にみていきましょう。
企業自身が寮やアパートを所有する場合、自社寮タイプの物件に住み込み可能です。自社寮になると多くの人が居住しており、そのすべての人が工場関係者になります。
自社寮タイプのメリットをみていきます。
家賃が格安
自社寮タイプで一番のメリットは家賃が格安で提供されることです。工場側が提供することから給料で天引きされることが多く、手取り額から家賃を支払う必要がありません。一定の光熱費も込みとなっている場合、一般的なマナーやルールを守っていれば別途請求される心配もないでしょう。
工場によっては家賃と光熱費が無料のケースもあります。大変お得ですが、あまりに好待遇の場合は建物が古くて大部屋ということもありますので、事前に確認したほうが無難です。
自社寮タイプは家賃や光熱費で恩恵を受けられるので、給料を好きなことに使えますし、しっかりと貯蓄に回せるのが大きなポイントです。住み込みで家賃の支払いが心配な人には自社寮が向いています。
送迎が付いている
工場勤務の住み込みでは送迎付きが多く見られます。交通費がかかりませんし、自動車などの交通手段を新たに用意する必要がありません。また、自社寮の多くは勤務地の工場まで近い場合もありますので、通勤時間の短縮にもつながり、朝もゆったりと用意することができるでしょう。
食事つきが多い
自社寮タイプでは食堂を用意していることが多く見られます。食堂では決まった時間に朝食や夕食（夜勤の場合は逆になる）を提供し、食べた分だけ支払う場合と毎月補助として一定額を給与から天引きされることがあります。
送迎の場合だと、途中でコンビニやスーパーに寄ることができませんので、一旦寮まで帰宅しないとなりません。残業してから帰宅すると遅い時間になることもあって、疲れから出かけるのも面倒になりがちです。
そこで定時や残業に合わせて食事が用意されているのは働く側にとっても大変ありがたいものであり、自分の時間を有効的に活用できます。
転居が簡単で家具や家電が設置されている
自社寮タイプの場合、簡単に転居可能となります。面倒な手続きは基本的に会社の担当者が代行してくれますので安心です。また、部屋に寝具はもちろん、家具や家電といった生活必需品が備わっていることが多く見られます。着替えなどの必要最低限を持ち込むだけですぐに生活できる環境が整っており、一人暮らしをするよりかはよっぽど経済的といえるでしょう。
コミュニケーションが取りやすい
自社寮タイプでは基本的に同じ工場で働く人が集まって生活します。いわば同僚が揃うので、自然と会話もしやすくなります。住み込みの場合、工場の規模も大きいことが多く、それだけ同じ部署に所属しているかは分かりませんが、会話の取っ掛かりはやりやすいほうといえるでしょう。
たとえ違う職場でも情報交換もしやすく、困りごとを相談することで一人ではないことを実感できるのが寮のメリットでもあります。
自社寮タイプにも人によってデメリットと感じることがあります。
部屋が狭くて相部屋の場合もある
自社寮の場合には相部屋の可能性があります。少ない部屋数で人数を確保しているため、「個室有り」と銘打っても「完備」ではない以上、大部屋を割り当てられる可能性は否定できません。
相部屋だとゆっくりもできませんし、気の合う相手でないと息詰まることも考えられます。募集要項には注意が必要といえるでしょう。
寮独自のルールが厳しい
自社寮の場合、たとえ個室であっても風呂やトイレは共同で使用することもあります。寮は食事や入浴の時間が細かく決められていることもあり、個室であっても息苦しい生活を強いられることも個人差が生じます。
企業がマンションやアパートを借りて部屋を提供するのが借り上げタイプです。マンスリーやウイークリーなど賃貸物件によって異なりますが、個室で生活することが可能です。
借り上げタイプのメリットをみていきましょう。
完全個室なのでプライベートは充実
借り上げタイプは一般の入居者と同じのため、個室完備で生活することが可能です。寮生活と違って他の入居者と共同スペースがあるわけではありませんから、プライベートは充実しています。
転居が一般の入居者よりも簡単
自社寮の場合は簡単な手続きで転居可能ですが、こちらの借り上げタイプも複雑な手続きは不要です。普通の転居になると賃貸業者の仲介から大家の承認がいるまで時間がかかり、保証人も必要です。
借り上げタイプはマンションであっても会社側が契約者なので転居する人は審査も基本的に問題ありません。面倒な手続きも会社側が代行してくれるので一般の入居者よりもはるかにスムーズな入居が可能となります。
家賃や生活費を抑えられる
借り上げタイプも会社側が一部費用を負担するケースがあります。家賃は生活費の多くを占めますので、少しでも負担が減らせるのはありがたいものです。また、ウイークリーやマンスリーの物件になれば、家具や家電もついていますので、生活費を大幅に抑えて一人暮らしを満喫することが可能でしょう。
借り上げタイプのデメリットもみていきます。
好きな部屋を選べない
借り上げタイプはもともと契約されている物件から、空いている部屋が割り当てられるのが基本です。家賃をいくらか支払うとはいえ、自分の好きな部屋を選べないデメリットが生じます。
退職時はすぐに退去しなければならない
自社寮だと退職時にはすぐに退去するイメージが浮かびやすいですが、これは借り上げタイプのマンションでも同じことがいえます。いくら家賃をある程度支払っているとはいえ、契約者は自分でなく会社名義です。やむを得ぬ理由で退職する場合、速やかに期日までに退去するように心がけておきましょう。
工場住み込みで働く人は、基本的に半年から1年以上は継続して働く意欲があるものと会社は捉えるものです。どのような仕事をするのか不安を抱えているものでしょう。そこで工場勤務の仕事内容をみていきます。
ライン作業は多くの工場で取り入れられています。生産現場に入ることが多く、業種や工程などで作業内容が異なります。基本的にベルトコンベアなどで搬送されてくる製品の外観・寸法チェック、梱包など簡単な作業を行います。
自動車工場に多く見受けられるのが組み付け・組み立ての工程です。力がいる作業もありますが、職人肌で行うような作業はありません。複雑な作業は基本ロボットが行うことが多く、比較的簡単な作業を任されるでしょう。
検査は完成品のチェックを行います。キズのチェックや製品が規格通りに加工されているかなどの精度確認を担当しています。検査をクリアしないと製品は出荷できないので難しい作業ではないものの、重要な工程といえるでしょう。
機械工場の場合、完成品を洗浄・防錆して梱包します。食品工場では検査を通過するとそのまま梱包に入ります。工場の業種によって最終出荷までの工程は異なりますが、どの工場にも必ず存在するのが梱包作業です。
ロボットが担当することもあれば、人が手作業でやらなければならない工程もあり、工場によって作業内容が違います。梱包してラベル発行すれば後は出荷となります。
工場では製品や材料の運搬作業も頻繁に行われています。主にフォークリフトを使い、入荷場では加工する際の材料を運び、出荷場は完成品ラックから取り出してトラックへと積み込みます。
フォークリフトの免許を取得していると採用されやすく、工場には欠かせない職種です。
おすすめ工場系求人サイト
工場求人ナビ
お仕事情報ネット
ここでは工場勤務によるメリットを紹介していきます。
工場勤務は他の業種よりも稼げます。時間給もサービス業よりも高く設定されており、残業や夜勤、休日出勤がある忙しい職場では収入も大きく見込めます。さらに住み込みの場合、家賃を抑えることが可能ですので、たくさん稼ぎたい人には大きなメリットとなるでしょう。
工場勤務未経験の人ほど仕事内容が難しいと考えてしまいがちですが、実際にはそうではありません。もちろんモノづくりの現場ですので複雑でややこしい工程もありますが、基本的に機械で自動化されているので安心できます。
工場はどこも人手不足のため未経験者歓迎の職場が多くなっており、簡単な作業をメインに担当することが可能です。
工場勤務では有給休暇の取得を奨励している職場が多く見られ、規模の大きい工場では期間工やパートでも率先して取得可能といえます。これは班長などの責任者が普段から余剰人員としてライン全体の指揮に携わっているからです。替わりの社員がいることは大きなポイントですし、組合がしっかりしている工場になると有給休暇を取得しないと通知が来るようになります。
また、工場勤務は年末年始やGW、お盆などの大型連休を取りやすいのも特徴的で、繁忙期になりやすいサービス業よりもプライベートが充実しやすいといえます。
工場勤務では転職で入社しても期間工からスタートするのは珍しくありません。期間工で入社しても工場勤務では専門的なスキルを身に付けられるので、将来的なキャリアアップを図りやすくなります。
工場の忙しい職場では3班2交替などの特殊なシフトを組んでいることがあります。土日も出勤になってしまいますが、平日の日中に休みが取れることもあるので、銀行や役所などの手続きに休暇を取得しなくてもよくなります。
また、週末に混み合うスポットにも行きやすくなりますので、休日を満喫しやすくなるでしょう。
工場勤務の住み込みでは自社寮タイプと借り上げタイプに分かれており、どちらもメリットとデメリットがあります。それでも共通しているのは家賃を抑えられて貯金もしやすく、面倒な手続きも代行してくれますので、住む場所と職場を同時に確保できるのは大きなメリットです。
工場勤務も未経験者を歓迎している職場は多いので、家賃を抑えて働きたい人は住み込みの募集を探すのもおすすめといえます。
