外は涼しい風だけど、工場の中はとても寒い。同僚との交流なく一人で黙々と作業をするのは、想像以上にきつい工場のパートで勤めた感想は、人によって「辞めたいほどきつい」「楽しいから辞めたくない」と二極化する傾向にあると感じています。そのため1〜2年どころか、わずか数ヵ月で辞めてしまう人が多い一方、10〜20年さらには定年まで勤め上げる人も少なくありません。
言い換えれば、工場パートは、他の仕事より向き不向きが強く出ると言えます。そのため工場パートに応募する前に、他の人がどんな点をきついと感じたのか、楽しいと思ったのかを知り、自分は工場パートに向いていそうか判断するのがオススメです。
では、工場パート経験者は、どんな点をきつい・楽しいと感じているのでしょう?
工場パートのきつい点1:人間関係
工場へ就職を希望する理由を聞くと、多くの方が「人付き合いが苦手だから、人間関係が楽そうな工場で働きたい」「コミュニケーションを取るのが苦手だから、一人で黙々と仕事できる工場パートがいい」と答えます。
ですが、こういう志望動機で工場パートに就くのは、正直そこまでオススメできません。理由としては、以下の3つがあります。
- 働きやすい工場は、人間関係が円滑なところが多い
- 人間関係が狭く、カースト的な文化が生まれやすいので、いじめなどが起こりやすい
- 同僚との交流なく一人で黙々と作業をするのは、想像以上にきつい
1. 働きやすい工場は、人間関係が円滑なところが多い
工場パートが「楽しい」「働きやすい」という人の多くがその理由に挙げるのは、ほとんどが「人間関係が良い」です。仕事内容を挙げる人はそこまで多くなく(単調作業で飽きやすいため)、待遇も大手企業の工場でないと良くないので、メリットに感じる人は少ないです。
SNSを見ると、
「工場みたいな変化の無い安定した職も良さそうだと思ったが、閉鎖的な環境で人間関係に苦労しそう」
「働いている工場は換気が悪いため蒸し暑い! そして人間関係も悪い」
「工場の仕事は疲れはてて人間関係の悪化を招く」
「工場の人間関係はやべーなと気付いた3日前。知らない方が良いことが多すぎたな」
といった声が聞こえてきます。
工場は、もともと上記のような志望動機で入社する人が多いため、コミュニケーションを取ったり人間関係を築いたりするのが苦手な人が少なくありません。また先に書いたように、不満を感じる人が多いくらい待遇も良くなく、さらに職場環境も夏は暑く夜は寒いなど劣悪な工場が多いです。言い換えれば、人間関係が悪化する要因が、そもそも揃っています。
このように、工場は人間関係が悪化しやすい土壌があるので、工場パートを考えている人は、応募したい工場の人間関係が良さそうか、事前に調べておくと良いでしょう。
人間関係の楽な工場・悪い工場の見極め方
一方で、SNSには次のような声も見られます。
「今働いている工場は人間関係もいい、残業もないのは本当に恵まれてると思う」
「人間関係すぐめんどくさくなるタイプだから一人で工場にいるのめっちゃ気楽」
「人間関係が狭いので、楽しくもあり、目つけられたらサンドバック。親族経営の所は、闇が深そうだなと思いました」
一人でいられる時間が長いため他の仕事よりは気楽、人間関係が狭いから付き合いが深くなって楽しくなる、と感じている人も少なくないようです。
2. 人間関係が狭く、カースト的な文化が生まれやすいので、いじめなどが起こりやすい
ただ、この人間関係の狭さは、働きにくさにつながる恐れもあります。SNSでは、次のような声が聞かれます。
「工場は弟妹によると挨拶無し無視いじめ仕事教えてくれない当たり前という常識ないし気が狂うって鬱になってた。部署によるのだろうが」
「工場での軽労働で多くの女性が働いているが、ご多分に漏れず「ボス的存在」「陰湿ないじめ、いやがらせ」が散見され、そのため退職していった者も毎年数人」
「地方でも工場等は外国人多い。米占領下から黒人ハーフいじめはあったし米軍基地ある」
「地方工場で人間関係が密で、3〜4世代同居で、ローンで塩漬けされている場合、子供の教育問題もあり、生き地獄になりやすい」
また上司に恵まれず、パワハラめいた対応を取られた人も少なくないようです。
「うちの工場長の会話が中々聞き取れなくて難聴じゃないの?って言われたんだけど、鈍りと言葉を繋げて喋るような話し方をどう聞き取れと?」
「一緒の工場の年配のジジイからのパワハラが酷すぎる……我慢の限界やわ」
「昨日工場長と社長にパワハラですよ?訴えますよ?って言ったらヘラヘラしながらそんなことしてないって言われて、工場にノーパワハラって張り紙しようかって言ってきて、それがもうパワハラなんやて」
ただ、いじめやパワハラが常態化している工場は、そこまで多くありません。また、今はOpenWorkやキャリコネなどクチコミサイトも充実しているので、事前にしっかり調べておきましょう。Googleマイビジネスのクチコミ欄もリアルな声がたくさん寄せられているので、見ておくことをオススメします。
3. 同僚との交流なく一人で黙々と作業をするのは、想像以上にきつい
人間関係が鬱陶しいから工場パート希望という方の中には、「一人で黙々と取り組める仕事がいい」という方が非常に多いです。
業界や企業にもよりますが、確かに工場パートは、周りの方とコミュニケーションを取る機会は少ないです。しかし、もちろんゼロではありません。SNSを見てみましょう。
「工場にだって人間関係あるよ。黙々と生産してて人付き合いとかないみたいなイメージあるけど全然違うよ。設備あるとこならそれが壊れた時に直して下さる部署の方との絡みもある」
「“一人黙々とできる仕事に就きたい”という希望を持つ人がいて、実際そういった仕事(工場の生産ラインとか、小さい会社の事務とか)に就いた人の多くは、その後“頭がおかしくなりそうなので辞めたい”と言う」
「1日中座って黙々手作業したり、全員ベルトコンベアーの側に立って流れ作業したり。結婚前の職場は大きな企業で勤務環境は良かったから落差を激しく感じた」
「土日の仕事というか誰一人いない工場で一人だけで働くの精神的にきついんかな。全然力が湧いてこないし休憩しても体力が回復した感じがしない」
もちろん、逆に「1人で黙々細かい作業好きだから工場勤務超楽しい」「今、 加工場は ひとりぼっちの黙々作業。もうすぐひとり、ふたり、とメンバーが増えます。でもわたしは、このひとりの時間がすきです」という方もいらっしゃいます。
ただこういう人は、職場環境や待遇が良かったり、取り扱っている商品が好きだったり、他の点で満足感を得ているケースが多いです。言い換えれば、「単に黙々と取り組む作業が好き」なだけで工場パートに就くと、失敗してしまうケースも少なくありません。
工場パートのきつい点2:職場環境
大きくは「同僚に恵まれない」というきつさと、「暑い寒い」というきつさに分かれます。
まず前者については、次のような声が聞かれます。
「期間工の会話なんて職場の愚痴、ギャンブル、風俗、タバコ酒、ソシャゲ、無駄使い、が大半」
「休憩時間の会話は、パチばっかりは都市伝説ではない」
ギャンブルなど生産性のない享楽的な会話が多く、聞くに耐えなくなったり、自分はこんなところにいて大丈夫なのかと不安を覚えたりして、転職・退職したという話はよく耳にします。
後者の「暑い寒い」のきつさに関しては、以下のような声が聞かれます。
「やはり工場内は暑い」
「体調管理をしっかりしろって朝礼昼礼で毎回言われるが、空調もないし炉のせいで外より暑い工場で体調管理もクソもないと思う。昭和の人間って水分と塩分補給だけで熱中症防げると思ってんだろうな」
「工場暑すぎて外出ると寒い」
「外は涼しい風だけど、工場の中はとても寒い」
特に暑さは、多くの人がきついと実感する点です。夏場は外より暑い環境下で働く工場も多く、熱中症にかかってしまうという人も少なくありません。また都道府県や業種によっては、外は寒いのに工場の中は熱く、寒暖差への対応が難しく、体調を崩してしまうというケースもよく耳にします。
また、中には「私が製造工場で働いた結果。化学物質の粉塵で工場内の空気が悪く頻繁に喘息発作を起こす。大きな機械音が苦痛」と、痛ましい声も聞かれます。
おすすめ工場系求人サイト
工場求人ナビ
- 求人数が少ないが、求人の品質の定評があります(2019オリコンランキング1位)
- 優良企業が多い(ブラック企業に当たりにくい)です
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- 「残業少なめ」で検索できます(できないサイトが多いです)
お仕事情報ネット
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- 正社員求人、正社員登用求人が多めです
- 高時給、高月給の求人が多めです
- 工場事務の特集ページ、寮あり求人のみの特集ページなどがあります
工場パートのきつい点3:体力
力仕事の工場だと、やはり体力がなくて厳しいと感じる人は多いです。
「昨日の夜勤で体力が…戻ってこない。事務で夜勤はまま耐えられるが、工場での夜勤はやっぱりきつい」
「工場はきついよ。体力使う割に時給低くかったり、時給高いけど1日10時間労働基本休日出勤普通みたいな感じ」
「単調な作業って時間経つの遅いし体力的にもきつい……」
「工場勤務は初めはめっちゃきつい。俺の場合体力とか力がないからさらにきつい。死にそうだった」
工場パートのきつい点4:短い休憩時間
工場パートはデスクワークより少なからず体力を使うので、基本的に休憩時間が長めだったり、細かく何度も取れたりという勤務形態を敷いているケースが多いです。
しかし、工場は稼働率を落とすわけにはいかず、また人手不足に悩まされているケースが多いため、休憩時間が短い工場もあります。中には、工場長など上司が体育会系で「俺たちの時代の休憩は30分だった」など、古い感覚で設定しているケースも少なくありません。
SNSでも、休憩時間の短さを嘆く声は、たくさん聞かれます。
「工場の方のバイト一日はきつい! 休憩が短いんだよなあ」
「工場社員は30分しか休憩ないってどうなんですかねぇ……。ほんと毎日これはきつい」
「7時〜17時まで休憩なしでぶっ続けで仕事(工場勤務)は流石にきついっす」
「今度から工場の稼働日は昼飯休憩20分しかないらしい。きついけどやるしかない」
またトイレ休憩の取りにくさを嘆く声もたくさん聞かれます。
「古い工場とか現場に女子トイレがないところとかもあります」
「食品工場きつい、トイレめんどくさいし自分頻尿やし」
「工場のライン作業系とかはきついよね、自分の意思でトイレすらいけない……」
「一日中色んなこと考えて行動して、トイレ行くのもちょっとした隙間でいって立ちっぱなしは当たり前だし1日働いたらもうギブなる」
このほかにも、工場パートがきつい理由は多々ありますが、大きくは以上4点と言えます。パートに応募する前に、クチコミサイトやGoogleマイビジネスなどをしっかり確認して、工場の実態を掴んでおきましょう。