目視検査のバイトはきつい? 検査内容や判定基準など、詳しい仕事内容について

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目視検査とは、製品の形状や状態などに問題がないか、目で見て確認する仕事です。具体的には、出来上がったお菓子がラインの上を流れてくるのを見て、不良なものを選別する作業などが該当します。

こちらの動画は、湖池屋さまのポテトチップスを製造する様子です。1:30あたりの作業が目視検査です。

欠けたり割れたりして、商品として販売できないポテトチップスは、この工程で弾かれます。最近では、こうした規格外の商品が「見切り品」「わけあり品」などとして、割安価格で販売されるようにもなりました。

今回は、目視検査の仕事内容について見ていきたいと思います。


湖池屋のYoutube公式チャンネルより引用)

目視検査とは(仕事内容について)

目視検査は、多くの工場でアルバイトが募集されています。食品だけでなく、工業部品など業種も幅広いです。
働き方は工場によって異なりますが、大きくは次の3パターンに分類できます。

  1. ラインに乗って流れてきた食品や部品を目で確認し、不良品をはねるというスタイル
  2. 椅子に座り、運ばれてきた商品を目で確認し、不良品をはねるというスタイル
  3. 立ったまま部品などを確認し、不良品をはねるというスタイル

ラインを止めずに行う1のような検査をインライン検査、2と3のようにライン外で行う検査をオフライン検査と呼びます。

食品など大量に製造される小さなサイズのものは、1が多いです。冒頭で紹介した湖池屋さんが、こちらのスタイルです。
一方、手のひらサイズくらいの小さな工業部品などは2、少し大きめの部品などは3のスタイルが一般的です。ちなみに、2は座り仕事、1と3は立ち仕事のパターンが多いです。

以下は、電子機器部品の目視検査の様子です。

一方、こちらはプレス完了部品の外観検査の様子です。

いずれにしても、ずっと立ったまま・座ったままと同じ姿勢を取り続けるので、それが苦手な方にはきつい仕事といえます。

外観検査との違い

目視検査は、会社によっては外観検査と呼びます。ただ両者は、厳密には違うものです。

まず外観検査は、外観や状態を確認する検査全般を指します。これには目視検査や官能検査などが含まれます。つまり、目視検査は外観検査の一種となります。ちなみに官能検査とは、五感を使って商品の外観や状態を確認する検査です。

目視検査の検査内容

工場によって異なりますが、以下のようなものがあります。

検査項目 詳細
変形・欠けがないか、など
構造 組み立てが不十分ではないか、など
サイズ 長さや大きさが見本通りか、など
色が薄い・ムラがある、など
デザイン 見本デザインと相違がある、など
汚れ シワや汚れがついていないか、など
キズ キズやヒビがないか、など

基本的にどれか一つだけ(形だけ、キズだけ)を検査することはありません。複数の検査項目が用意されています。

検査の判定基準

不良品かどうかの判断基準は、各社でマニュアル化されています。しかし、人の目で検査するので、その基準に該当するかの判定はどうしても曖昧になりがちです。
そこで、だいたいの工場では、標準見本や限度見本といった判定用ツールを用意しています。

標準見本は、要は「OKの見本」です。この見本と同様の商品なら、問題なく検査を通せます。
限度見本は「ダメな見本」です。この見本以上に形が歪んでいたり、色が薄かったりした場合、その商品は規格外となります。

こうした具体的な見本を用意して、判定基準が可視化されているので、目視検査が初めてのアルバイトさんでも、すぐに仕事を覚えられます。

また他にも「ドットゲージ」といったツールもあります。これは透明なシートに長さを示した目盛りが書かれており、商品の上に被せることで、商品のサイズや、傷やシミの大きさなどを簡単に確認できます。

目視検査業務では、このようにさまざまなツールを用意して、誰が担当しても検査の精度が落ちない工夫が取られています。

目視検査のきつい点

目視検査は、どんなスタイルであっても、次のような特徴が共通しています。

  • 一人で黙々と作業する
  • 立ったまま、座ったままなど、同じ姿勢を取り続ける
  • 商品の細かい点をチェックしなければならない
  • ミスをしてはいけないというプレッシャーがかかる

そのため、次のような点できついと感じる人は多いです。

  1. 一人のため、ある程度のプレッシャーがかかる
  2. 同じ姿勢を取り続けるので、体に負担がかかる
  3. 特に小さな商品の目視検査の場合、目が疲れる

まず検査という仕事の性質上、やはり多少なりプレッシャーがかかります。特にオフライン検査の場合、一人ひとりが完全に分担作業となるため、責任の所在も明確になります。要は、誰がミスをしたか一目瞭然という環境で仕事をします.

仕事自体は、誰でも出来るものなので、そこまで怯える必要はありませんが(先述のように、見本が可視化されている場合がほとんどです)、精神的に弱い自覚がある人は、できれば避けたほうが良いでしょう。

また、ラインを流れてくる大量の商品から不良品を正確にはねたり、小さな商品の細かい点まで確認したりするため、目が疲れやすい仕事でもあります。

ちなみに業務上、一定以上の視力が必要となる場合があります。ただし、矯正視力でも問題ない場合がほとんどなので、そこまで気にしないで大丈夫です。

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今後は自動化が主流

工場系求人サイトや企業の採用ページなどで、目視検査は職人技のため、その道のプロをめざせるといった記載を見かけることがあります。

出荷を控える最終工程で行われるこの工程は、製品(タイヤ)を寝かせ、まずはヒビや割れなどがないかを目視確認した後に「触診」するというもの。タイヤをひとつひとつを撫でながら、手のひらの感覚だけで製品全体のバランス・凹凸・ゆがみなどを確認します。 それでわかるの!?と思いますが、熟練工になるとほんのわずかな歪みもわかるようになるのだそうな・・・。

イカイジョブ「工場の検査の仕事って具体的にはどんな作業?経験は必要?」

ただし残念ながら、そうしたキャリアを積むのは、現実的ではありません。

まず今の日本は少子化が加速しており、社会全体で人手不足の状況です。加えて近年、スマートフォンやICTを搭載したスマート家電などの需要が急増しており、それらの部品の製造量も右肩上がりです。
また、デバイスの小型化に伴って部品の小型化も進み、目視での検査が厳しい情勢にもなってきました。

さらに、目視検査は人の手によるため、どうしても検査精度が安定しません。熟練者と初心者では、どうしても作業効率やクオリティに差が出ます。また研修の費用・工数も結構なものになります。

こうした事情から、目視検査は現在、センサーやAIを活用した自動化の流れが加速しています。そのほうが検査精度は安定し、人件費や研究工数なども削減できます。

そのため、目視検査を一生モノの仕事にするのは厳しいです。アルバイトなど、一時的に稼ぐための手段と考えたほうが良いでしょう。アルバイトとしては高時給に該当するので、おすすめです。

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