工場転職ガイド 工場勤務の実態、溶接やフォークリフトなどの資格やピッキング作業など工場勤務全体を紹介
梱包バイトの仕事を探している人の多くは、「楽そうだ」「資格もいらない」と安易な気持ちで応募することもあるでしょう。実際にそれほど難しいものではなく、単純作業の繰り返しとなるのが梱包バイトです。
近年はネットショッピングが主流になりつつあり、梱包の仕事も需要が増しています。そこで、梱包バイトの仕事内容・やりがい・きつい点・志望動機などを解説していきます。
スマホの普及でインターネットが身近になり、コロナ禍の影響もあり自宅にいながら買い物ができるネットショッピングの需要が高まっています。ネットショッピングには必ず段ボールでの配送が付いて回るので、物流センターや倉庫には商品をストックして検品・仕分けする必要があります。
ネットショッピング最大手のアマゾンでは、プライム会員になると24時間以内の注文で翌日発送というメリットを押し出しており、倉庫から仕分けして各家庭への商品を梱包する作業が必要です。
また、物流センターや倉庫で梱包をすることもあれば、メーカーの工場で梱包する作業もあります。一般的にメーカーで生産されている商品は個人宅ではなく、取引先企業の倉庫へと搬入されていきます。
たとえば自動車メーカーは組み立てた自動車を梱包することはないものの、部品や工具は段ボールで納品されてきます。ボルトやナット、レンチなどの工具、照明や軍手、手袋、ビニールなどの備品、ベアリングやシリンダー、ハーネス、センサー、フィルターやベルトといった各部品など、自動車工場への供給のために、非常に多くの商品を生産しているメーカーが存在します。
さらに、シャーペンやボールペン、コピー用紙といった事務用品も各メーカーで生産されて出荷前に梱包しています。また、これらの部品メーカーに納品している業者でも工場で備品を生産して梱包作業が発生しており、シャーペンの芯や消しゴム、ボールペンのバネやインク、コピー用紙のラベルなど、普段の生活で扱う商品にも梱包作業の仕事があるのです。
スーパーやコンビニなどの食料品にも段ボールが使用されています。お菓子やペットボトルなどの飲料品には必ず梱包作業が必要です。さまざまな工場で梱包の仕事があり、しかも24時間フル稼働の工場も珍しいものではありません。
各メーカーで扱われている段ボールの強度も違い、2リットル用のペットボトルは重さが違いますので厚めの材質になっています。それだけに段ボールで梱包する作業というのは需要が留まることを知らず、ネットショッピングの影響でさらに需要が拡大していくことにつながるでしょう。
梱包バイトの仕事内容をみていきます。梱包バイトの作業は主に2つあり、ベルトコンベアーのタイプと作業台で梱包するタイプです。ベルトコンベアーで段ボールが流れてくる職場では、手元にある商品を詰めていき、次の工程に送ります。その場でフタを閉めてテープを貼ることもあるでしょう。
ベルトコンベアーで商品が流れてくるタイプでは段ボールに梱包し、指定のパレットや台車に乗せて次の工程に運んでもらいます。また、そのまま段ボールをコンベアに戻すこともあります。
作業台で梱包するタイプでは、製品の向きを揃えて段ボールに入れてテープで閉め、ラベルを貼る作業もあります。基本的に梱包作業は仕分けや検品と分けて行う工場が多いですが、部署によってはラベルを貼る作業で梱包と仕分けや検品を兼業で行うときもあるでしょう。
また、段ボールは広げるとかさばるので作業スペースが狭くなります。そこで折り畳んだ段ボールを広げる作業をしなければならない職場もあります。
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梱包バイトのやりがいは単純作業で時給が高いことです。難しい作業ではなく、日勤でも時給1,000円以上を期待できます。もちろん、最初は難しく感じてしまうこともありますが、すぐに慣れてしまうので問題ありません。
また、自分のペースで黙々と作業できますから、仲間内のコミュニケーションが苦手な人でもスムーズに仕事へ打ち込めるでしょう。特別な資格も必要なく、面接に合格したら即働ける工場も珍しくありません。さらに夜間の作業を募集している工場も多いので、深夜手当や交替手当で稼ぐことも可能です。
いくら梱包バイトが楽で稼げるからといってきつい点がない訳でもありません。梱包バイトのきつい点は主に3つあります。
梱包バイトで特にきつい点は時間が長く感じられることです。単純作業の繰り返しということは、それだけ数をこなさなければなりません。バイトだけでなく仕事そのもので時間の経過が長く感じると、それだけ集中力を消耗してしまいます。
梱包バイトは主に立ち仕事がメインで、同じ場所に継続して立ち続けなければなりません。工場の床は固いので同じ姿勢でいると、かかとに痛みが走って立っていられなくなります。少しでも動きがある場合や弾力性のあるマットを敷いているならまだマシですが、それでも足腰に負担がかかり、首や肩もこり始めて痛みを伴っていきます。少しでも余裕がありそうなら、肩や首を回してストレッチをするなどの工夫が必要といえるでしょう。
段ボールへの梱包作業は軍手や手袋をしていると作業しづらく、錆が発生するような製品でもない限り、素手で行っている部署もあります。特に仕分けや検品を兼ねている場合は、チェックリストを確認するために手袋を外すのが面倒になりがちです。
段ボールを素手で触ると手がカサカサになって荒れやすくなってしまいます。また、段ボールの淵で指を怪我する恐れもあります。
工場や倉庫での作業環境が悪い職場もあります。中には空調がしっかりしていて冷暖房が管理できている部署もあるでしょうが、予算的に後回しにされている可能性も高いです。工場では売り上げを向上させる製造ラインに重点を置き、非生産性の仕分け・検品・梱包に重点を置かないケースがあります。食品関連は空調を一定にしているでしょうが、夏は暑くて冬は寒いという作業環境が続くのはきつい点です。
夏も冷房完備の食品工場で梱包作業をしたいという人もいるでしょうが、冷房が効きすぎて寒さに耐えられないのもつらいもので、外気との温度差で体調を崩しやすい面も懸念されます。
梱包バイトの面接対策はどのようにすればいいでしょうか。バイトなので面接対策はそこまで考えていないという人もいるでしょうが、梱包バイトは女性や年配の方も働きやすくて人気の職種ですから、ライバルも多くなります。しっかりと対策を講じておきましょう。
正社員の募集ではないので、資金稼ぎにアルバイトをしたいというのは立派な志望動機です。夜間の募集もある工場では、深夜手当は大きな収入となるので、将来のために資金を稼ぎたいというのは「しっかり働いてくれそう」という好印象を与えます。
また、職種が梱包作業とはいえ、工場や倉庫を管轄している企業の規模が大きい場合、そのまま正社員として就職したいのを強調するのもおすすめです。たとえば「梱包作業で夜勤の交替制に慣れておき、仕事の流れがつかめたら工場内のオペレーターにも挑戦したい」という理由は面接官にも好評価を与えるでしょう
長時間の立ち仕事がメインとなる職場では、体力や集中力に自信があるのをアピールできます。これまでのアルバイト経験を活かすことも可能です。たとえば飲食店やショップ店員などを続けてきた人は、就業時間内の立ち仕事にも十分慣れている点をアピールできます。
梱包バイトがどうしても不安だという人なら、まずは短期バイトで慣れてみるのもおすすめです。基本的に長期で募集をかけているでしょうが、企業の繁忙期などは集中的に物流が増えるので短期バイトも応募可能となります。
1か月限定でまずは慣れてみて、続けられそうなら長期も視野に入れるというのは面接でマイナス評価になりません。
梱包バイトはネットショッピングやコロナ禍の影響で物流系の需要が増えており、まずます隆盛な仕事となります。時給もそれなりに高いのに単純作業で特別な資格も必要なく、すぐに仕事も覚えられるのがやりがいです。面接での志望動機もお金稼ぎで問題ありません。
ただ、時間の経過が長くて足腰に負担がかかるなどきつい点もありますので、まずは短期バイトで慣れてみるということも可能です。
