食品工場では食品衛生法の順守が必須! 食中毒の種類や食品衛生管理者の仕事を解説

食品工場では食品衛生法の順守が必須! 食中毒の種類や食品衛生管理者の仕事を解説

おすすめ工場系求人サイト

工場求人ナビ

工場求人ナビ

  • 求人数が少ないが、求人の品質の定評があります(2019オリコンランキング1位)
  • 優良企業が多い(ブラック企業に当たりにくい)です
  • 面接来場(合否不問)でQUOカード1,000円分がプレゼントされます
  • 検索メニューはメリットで絞るだけと、シンプルで使いやすいです
  • 「残業少なめ」で検索できます(できないサイトが多いです)

お仕事情報ネット

お仕事情報ネット

  • およそ10,000件と業界最多規模の掲載求人数
  • 正社員求人、正社員登用求人が多めです
  • 高時給、高月給の求人が多めです
  • 工場事務の特集ページ、寮あり求人のみの特集ページなどがあります

食品を扱う工場では、食品衛生法に基づいて作業を進めていかなければなりません。食品衛生法は何となく言葉を聞いたことがあっても、具体的に工場で何に気を付けるのか分からない人もいるでしょう。

食品工場で怖いのは食中毒の発生です。それを予防するためにも食品工場では食品衛生管理者の選任が必須となっています。よく似た名称の食品衛生責任者と混同してしまいがちです。そこで、工場での食品衛生法や食品衛生管理者と食品衛生管理者の違い、食中毒の種類などを解説していきます。

食品衛生法とは

食品衛生法は食の安全を守るために制定されており、食品や添加物の基準・検査・表示について規定を定め、食器や容器などにも規制の対象としています。食品衛生法によって責任の所在が明確になっています。

食品衛生法というのは、飲食店はもちろん、食品を製造・加工している工場にも適応されるものであり、この法律に則って営業や操業をしなければなりません。しかし、管理監督者ならまだしも、すべての従業員にまで食品衛生法を遵守させるのは難しいものです。

たとえば、食品衛生において天敵といえるのが食中毒です。例年、食品工場や飲食店で食中毒の発生がニュースになっており、立ち入り検査を受けて商品の回収や操業停止に追い込まれるケースがみられます。

食中毒は家庭でも意識するものですので、一般的な知識は身に付けているものでしょう。特に飲食店や食品工場では食中毒の予防三原則である「つけない」「増やさない」「やっつける」は有名です。

ただし、いざ自分の職場で何に気を付ければいいのか分からないという人も少なくありません。そこで、職場や工場全体で食品衛生を浸透させるために、「食品衛生責任者」「食品衛生管理者」の選任が食品衛生法では定められています。

食品衛生責任者と食品衛生管理者の違い

食品衛生責任者と食品衛生管理者の違いはどのようなものがあるのでしょうか。似ている言葉ですが、明確な違いが分かりづらいものです。

それぞれの特徴や違いをみていきましょう。

食品衛生責任者

食品衛生責任者は自治体が定める協会に申請し、養成講習会を受講すると取得できます。飲食店の勤務歴も不要ですので、年齢などの条件を満たしているだけでだれでも受講することが可能です。

食品衛生責任者は飲食店や食品を扱う専門店など、各施設に1名以上を選任しなければなりません。1人で大丈夫ですが、そのかわり他の店舗との兼用は不可能となります。スーパーはもちろんのこと、近年ではコンビニやドラッグストアでも食品を扱う店舗が多くなり、食品衛生責任者が必要となっています。

調理師や栄養士などの資格を有している人は食品衛生の知識を有しているので、講習会は免除されています。

食品衛生管理者

食品衛生管理者は食品や添加物を製造・加工する製造工程を擁する工場において、食品衛生の必要性がある食品を製造する際には食品衛生管理者の設置が義務付けられています。

だれでも受講できる食品衛生責任者と違い、食品衛生管理者は国家資格です。食品衛生管理者の設置が義務付けられる工場での勤務経験が3年以上必要となっています。

資格取得の条件としては、食品衛生責任者とまったく異なるのが分かります。食品衛生管理者はより専門的な知識が必要となりますので、食品衛生責任者が必要な飲食店でも役割を果たすことが可能です。

全粉乳・調整粉乳・加糖粉乳・食肉加工・食用油脂・魚肉ソーセージ・魚肉ハム・マーガリン・ショートニング・添加物・放射線照射食品の加工・製造する食品メーカーの工場には食品衛生管理者が必須となります。

食品衛生管理者の仕事内容や役割

上記で食品衛生管理者と食品衛生責任者の違いが分かりました。食品工場に勤務する場合、食品衛生管理者の指導や指示の元で業務に従事していきます。食品衛生管理者の仕事内容や役割をみていきましょう。

食中毒を防ぐ

食中毒は絶対に防がないといけません。食品衛生管理者にとって最も重要なテーマとなるのが食中毒の予防といえます。食中毒の怖いところは製造したラインで加工された商品が一つということがなく、どれだけ広がっているのかすぐに確認できないところです。

食中毒が発生した食品を口にした場合、数時間で症状が発祥するタイプとそうでないタイプがあります。その間も市場に流通していることになり、潜伏期間を含めると最初に食中毒が発覚したときにはかなり多くの被害に及ぶ可能性があるでしょう。

食中毒は口にしたお客様の生命を脅かすものであり、最悪のケースでは死に至るものです。また、企業側も大ダメージを被ることとなりますので、食中毒の予防を徹底するのが食品衛生管理者の仕事といえます。

食品衛生法の遵守

食中毒を予防するには普段から工場内での衛生管理を徹底しないといけません。食品衛生法を遵守して作業しているかどうか、継続した管理体制を維持する必要があるでしょう。

とはいえ、食品衛生法といった知識はほとんどの工場作業者は知らないものです。一人が衛生面で疎かになると、そこから食中毒は工場内に蔓延する恐れが生じてしまいます。

そのためにも末端の作業者にまで衛生面の大事さが浸透できるように、食品衛生管理者は作業者の教育や職場の衛生管理を継続して行うことが大切です。

SNSでの不衛生面が流出する懸念

SNSの普及に伴い、軽い気持ちでネット上に動画を挙げている若い世代が増えています。食品工場では衛生面の管理を徹底しているとはいえ、従業員のスマホの持ち込みを禁止しても隠して持っているケースがあります。

常識のない行動を動画で撮影し、それを喜んでいるケースは言語道断です。不衛生な職場は食中毒のリスクもありますし、集中力の欠如で品質の劣化や安全面でもケガの恐れがあり得ます。

一人の取った行動がSNSで拡散されてしまい、企業の存続にまで関わることも考えられます。とんでもない事態となってしまい、後で後悔しても遅いので、食品衛生管理者が徹底した食品衛生法の教育を施すようにしましょう。

食品工場では温度管理もポイント

食品工場では食中毒を防ぐために温度管理も重要なポイントとなっています。工場や倉庫では冷蔵庫・冷凍庫と同一の温度管理で製品鮮度を保つエリアもあれば、常温帯で作業することもあります。

搬入から加工・製造・検査・検品・出荷まで一定の温度を保てるように空調管理もしなければなりません。寒いエリアでの作業は作業者の体調を崩しやすいデメリットも生じます。作業者の体調が悪化すれば品質にも影響がでますし、生産ラインが止まってしまいます。

普段から温度管理に加えて、従業員の体調管理もしっかりフォローできる生産体制は構築する必要があります。

食材や食品ごとに管理する温度が異なるものです。また、温度管理には記録も重要です。冷蔵庫・冷凍庫だけでなく、室温や調理後の食品の加熱温度など、細かいチェックが食中毒や食品事故を防ぐ効果につながります。

食中毒の種類

食中毒には主な分類があり、「細菌性食中毒」「ウイルス性食中毒」「自然毒食中毒」「化学性食中毒」「寄生虫」とこれら5分類に分かれています。

食中毒はさまざまな要因から発生するものです。食中毒を起こす主な細菌やウイルスをみていきましょう。

ノロウイルス

冬場に発生しやすいノロウイルスは非常に感染力が強いのが特徴です。一般的な認知度も高く、職場や学校の洗面所にはノロウイルス対策として、手洗い・うがいを奨励している掲示物を見かけます。

国内における食中毒の内、最も多いのがノロウイルスです。感染から約24時間後に嘔吐や下痢、微熱、腹痛が起きて集団感染を起こしやすい食中毒で、効果的なワクチンも存在していません。

ノロウイルスは人から人への感染と、食品からの感染があります。人からの感染では、発症した患者の勉や嘔吐物の処理で手指からの二次感染や、発症者からの飛沫感染があります。

一方で食品からの感染ではホタテやカキなど二枚貝の加熱不足が挙げられます。

また、乳幼児や高齢者が発症すると、脱水症状を引き起こす可能性もあるので大変危険です。

カンピロバクター

鶏肉や牛の腸管内にはカンピロバクターという細菌が潜んでいます。牛レバー(肝臓)や鶏肉から検出されることが多く、十分に加熱せずに食すると感染の恐れがあります。

生肉を調理する場合、手や箸に付着したカンピロバクターが他の食品に触れて感染することもあるものです。さらに、生肉をまな板や包丁で処理した後で、野菜などを調理してしまうとカンピロバクターの二次感染につながります。

また、冷蔵庫で保管している肉のドリップが他の食材に付着することでも感染してしまうので、少量の菌でも十分注意しなければなりません。

カンピロバクターはすぐに発症しないこともあり、1日後から7日間にかけて発熱や下痢、吐き気といった症状が出てしまいます。

腸管出血性大腸菌(O157、O111など)

O-157に代表される腸管出血性大腸菌は、牛の腸管に存在している細菌で、糞便から感染してしまいます。

2日後くらいから発症することもあり、激しい腹痛や血便を伴う場合があります。抵抗力が少ないと重症化しやすくなるので特に注意が必要といえるでしょう。

アニサキス

アニサキスは白色の糸状のような形をしており、サバやアジ、シャケなどの魚介類に寄生している線虫(寄生虫)です。アニサキスが寄生している魚を生で食べた場合、体内で死亡しないので、そのまま胃や腸を突き刺さり食中毒を発症させます。

食後数時間から激しい腹痛や嘔吐に見舞われます。

サルモネラ菌

サルモネラ菌は家畜の腸管や自然界にもあるものですが、鶏卵の卵殻内にまで広がっています。サルモネラ菌に感染している食材を扱う場合、生卵や肉料理の際には注意が必要です。加熱には弱いという特徴もありますが、生卵のまま放置しないなど、工場で適切に処置しなければなりません。

サルモネラ菌が発症すると、早ければ5時間ほどで下痢や発熱、嘔吐、頭痛などの症状が出始め、排菌までに数週間もかかってしまいます。

腸炎ビブリオ

海水に含まれているのが腸炎ビブリオです。海水温が20度を超えると増殖する特徴を持ち、夏場の魚介類には注意が必要となります。塩分を好んでおり、調理の前にはしっかりと流水で洗い流すことが大事です。

腸炎ビブリオの潜伏期間は10時間程度で、激しい腹痛や発熱、下痢、嘔吐などの症状が出ます。

黄色ブドウ球菌

人から感染しやすいのが黄色ブドウ球菌です。手指の傷口などに潜み、絆創膏をしたままで調理すると感染する可能性も高まります。特におにぎりや弁当の詰め込みなど指先を使う作業の場合は注意が必要です。

手洗いでの殺菌・消毒や手袋の着用などしっかりとした対策が重要となります。1時間程度から発症する可能性もあるので、比較的早く嘔吐や吐き気、腹痛、下痢といった症状が出始めます。

ボツリヌス菌

空気のないところで生息するのがボツリヌス菌です。土壌など自然界に広く存在しています。ボツリヌス菌が生息しやすいのは、発酵食品や瓶詰め類、真空パックといった食品です。

頭痛や嘔吐、下痢という諸症状が現れ、呼吸困難や運動麻痺などの重い症状が出始めます。発症後に死亡率が高いという怖い食中毒です。

セレウス菌

セレウス菌は自然界に広く存在しており、穀物関連から検出されやすい食中毒です。熱に強くて繁殖力もあるので徹底した予防が必要といえます。

ピラフやチャーハン、パスタなど一般家庭でもよく食される料理に潜んでいます。早ければ1時間ほどで吐き気や嘔吐が現れ、数時間後には腹痛や下痢といった症状が出始めます。長時間の室温放置は避けるようにしましょう。

まとめ

消費者が安心して食品を食べられるように、食品工場では食品衛生法の遵守が必須です。すべての従業員に浸透させるためにも食品衛生管理者がしっかりと管理監督しなければなりません。

食品衛生管理者の主な仕事は工場内での食中毒の予防です。消費者の生命を脅かす可能性のある食中毒は、一度発生すると企業の存続にもつながりますので、十分気を付けて予防するようにしましょう。

おすすめ工場系求人サイト

工場求人ナビ

工場求人ナビ

  • 求人数が少ないが、求人の品質の定評があります(2019オリコンランキング1位)
  • 優良企業が多い(ブラック企業に当たりにくい)です
  • 面接来場(合否不問)でQUOカード1,000円分がプレゼントされます
  • 検索メニューはメリットで絞るだけと、シンプルで使いやすいです
  • 「残業少なめ」で検索できます(できないサイトが多いです)

お仕事情報ネット

お仕事情報ネット

  • およそ10,000件と業界最多規模の掲載求人数
  • 正社員求人、正社員登用求人が多めです
  • 高時給、高月給の求人が多めです
  • 工場事務の特集ページ、寮あり求人のみの特集ページなどがあります

工場勤務の制度カテゴリの最新記事