世界的に不足している半導体! 生活に欠かせない半導体の市場規模はどうなる? 

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製造業にとって半導体はなくてはならない存在です。半導体の不足が昨今のニュースで取り上げられており、日常生活にどれほど支障がでるのか気になる人もいるでしょう。

また、製造業への転職を考えている場合、半導体の市場規模は気になるものです。そこで、半導体の種類や市場規模、不足の要因などを解説していきます。

半導体とは

まず半導体とはどのようなものなのか、なかなか周囲に聞けない人のためにも説明していきます。

半導体とは電気を通す「導体」と電気を通しづらい「絶縁体」の中間の性質を持っている物質を指します。

半導体は、パソコンやスマホ、自動車、家電、水道や電気などの社会インフラなど、私たちの生活に欠かせないところで非常に多く使われています。

そんな半導体はかつて日本のモノづくりを支えるほど、世界で5割を誇るシェアを築いていました。しかし、海外へ技術者が流出し、令和の現代では世界シェアはわずか1割程度で、海外メーカーに遅れを取っており、ほとんど輸入に頼っています。

世界規模でデジタル化が進んでおり、もはや留まることを知らないほどですので、今後も半導体の需要は伸びていくでしょう。というよりも、半導体がなくなってしまえば、生活に大きな支障が出ることは間違いありません。

また、家電やスマホといったモノに使われているだけでなく、企業が各工場で生産する設備や装置にも幅広く使われています。さらにそのメーカーに納める部品も半導体を取り入れた設備で加工されているものです。

言ってみれば半導体がなければ家電やスマホを作ることすらできなくなってしまいます。もしくは作れても品質面で現状と劣るものしか完成できません。半導体がなくなると世界経済が大きく後退する可能性は十分あるでしょう。

半導体の特徴とは

半導体は先述したように導体と絶縁体の中間の性質を持ち、電流を「流す流さない」というオンオフの切り替えが制御できる物質です。

半導体の原材料はシリコンやゲルマニウムが主であり、元は絶縁体なのですが、これらに不純物を混ぜることで電流が通るようになります。

そして、半導体には3つの役割が存在しています。

・電気の流れを制御する

デジタル化の主な要因として、電気を流すことでオンオフの切り替えが高速で可能となります。この電流を制御しているのが半導体です。半導体によって電気を一方に流すことも可能で、デジタル化には欠かせない物質といえるでしょう。

・エネルギー変換

LEDやレーザーにあるように、半導体は電気が放つエネルギーを光に変換できます。もちろん、その逆として太陽電池に見られるように光エネルギーを電気に変換することが可能です。普段の生活で何気なく使っているものでも、半導体の役割によって成り立っているのが分かります。

小型化が可能

半導体によってシステムの小型化が進んでいます。携帯電話からスマホに変わってきた歴史をみればよく分かるものです。小型化することでメリットといえば、効率化や軽量化になる点でしょう。また省エネで済むこともありますので、環境的にも配慮したシステムといえます。

半導体の代表的な種類

半導体には単一機能を持つ「ディスクリート半導体」の他、「IC(集積回路)」、「LSI(大規模集積回路)」の3つの種類があります。

・ディスクリート半導体

ディスクリート半導体は整流機能を持って1方向から電流を流すダイオードや、増幅機能を持つトランジスタが主にあります。これらは仕様が標準化されて安価なため、集積度は低いものの、生産しやすいのがメリットです。

・IC(集積回路)

複数のトランジスタを組み合わせて複雑な処理などを行うのがIC(集積回路)で、一枚のチップに実装されています。大量データの保存にも向いており、電子部品の小型化を実現しています。

・LSI(大規模集積回路)

ICと同じ意味合いを持ちますが、より集積度が高いものをLSI(大規模集積回路)といいます。ICよりもさらに複雑な処理機能が可能です。

半導体の市場規模

総務省の「令和4年 情報通信に関する現状報告の概要」によると、世界の半導体は2015年から増加傾向となっており、2021年には9兆4,999億円と大幅に増えています。また、日本の出荷額においては、2018年から減少傾向だったのが2021年には7,412億円と前年比で約30%も増加しており、ディスクリート半導体がメインとなっています。

IT化によるデジタル技術の躍進で、世界規模で半導体の需要が伸びているのが要因です。

※総務省 「令和4年 情報通信に関する現状報告の概要」

https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nd235300.html

半導体不足

世界中でスマホの爆発的普及もあり、急速なデジタル化に伴う中、新型コロナウイルスの蔓延によって一時期半導体不足が世界規模で懸念されていました。最大市場の中国が大都市上海のロックダウン、さらに東南アジアの工場閉鎖によって半導体不足が深刻化となり、さらに2022年にはロシアのウクライナ侵攻を受けて半導体のみならず、関連部品の調達が遅れる始末となっています。

しかも、新型コロナウイルスが蔓延する中、リモートワークによるノートパソコンの需要が拡大し、半導体の需要が供給に追い付かないようになりました。

ただ、コロナ関連も落ち着きを取り戻しつつあります。日本でも2023年5月8日からは第5類に移行され、イベントや旅行の賑わいも戻り、マスクも自主的に着用となるなど、従来の生活環境になってきました。

それだけにコロナ関連の特需もなくなることで、半導体不足も先が見えてきたといえますが、これは通常に戻っただけで、まだまだデジタル化による半導体の需要は増えています。

日本でも半導体強化へ

半導体不足や技術者不足を受けて、日本政府も官民一体となって半導体工場へ取り組む姿勢を見せています。まずは2024年に熊本で稼働予定の台湾メーカーTSMCによる半導体の大規模工場です。

現状では半導体でトップクラスの実力を持つTSMCですので、日本への進出は大きな話題となり、政府も誘致に働きかけました。

また、トヨタ自動車やNTT、NEC、ソニーなど大手企業8社が集まり、新たに国内半導体メーカーとしてRapidus(ラピダス)株式会社を2022年に設立しています。国内の技術者の育成も視野に入れており、2025年には北海道千歳市に半導体工場が試作ラインで稼働予定となっています。

政府もこの動きに賛同しており、すでに700億円の支援から2023年4月には2,600億円の追加支援を決定しており、官民一体となって半導体産業の復活へ歩んでいます。

世界情勢に左右されやすい半導体市場

国内で半導体産業を復活させようとする背景には、半導体が世界情勢に左右されやすい面があるからといえるでしょう。コロナ禍におけるパンデミックは半導体工場の稼働停止など、深刻な問題となりました。

また、ロシアのウクライナ侵攻も関連部品などで影響を受けています。とりわけ台湾が世界トップクラスの技術を誇る上で、気になるのが中国による台湾有事です。現状、軍事侵攻は世界情勢的にも理解が得られないものですが、ウクライナ情勢を受けて他人事ではなくなっています。

実際にアメリカのヘインズ国家情報長官は、連邦議会上院の公聴会で中国による台湾侵攻によって半導体産業が大打撃を受けると示唆し、その規模は約1兆ドルと試算しています。

台湾有事が実際に起こるかは不明ですが、世界シェアを外国企業にゆだねている半導体産業では、その市場は世界情勢に左右されやすいのがうかがえます。

国内半導体メーカーの仕事や年収

世界に後れを取っているとはいえ、国内では半導体工場も稼働しています。半導体作業者と技術者に分けて仕事内容や年収をみていきましょう。

半導体オペレーター

半導体オペレーターは設備を監視しながら半導体を製造していきます。作業は徹底したクリーンな環境で行い、基本的に自動生産ですので監視がメインとなります。半導体の設備は複雑なのでトラブル対応は作業者が行わず、エンジニアが担当するケースが多いものです。製造から検査までを行い、問題なければ出荷となります。

半導体オペレーター
就業人数 485,760人 労働時間 164時間
年収 412.7万円 平均年齢 43.3歳

厚労省の職業情報提供サイトによると、就業者数は485,760人で平均労働時間は164時間、年収は412.7万円となっています。ほぼ8割が正社員で平均年齢は43.3歳です。

基本的に郊外に立地されており、マイコンやパワー半導体、画像センサーなどは世界シェアも高い技術を誇っているものです。

※参考 厚労省職業情報提供サイト

https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/268

半導体技術者

半導体製造における設計や開発、評価を行います。半導体は複雑な工程が数百種類もあり、それぞれに専門の技術者がいるので、互いに情報を共有して一つの半導体を仕上げていきます。

半導体のプロセスは管理することでよりよい品質につなげられますので、問題点から生産性を向上させるための改善を行います。

半導体は世界中のあらゆる分野で使用されていますので、最新の情報や技術は常にリサーチしないといけません。外国語(特に英語)のスキルも必要ですし、多くの関係者と協業するのでコミュニケーション能力も必要といえるでしょう。

半導体技術者
就業人数 305,190人 労働時間 166時間
年収 644.5万円 平均年齢 42.4歳

厚労省の職業情報提供サイトによると、就業者数は305,190人で平均労働時間は166時間、年収は644.5万円となっています。ほぼ9割が正社員で平均年齢は42.4歳です。

※参考 厚労省職業情報提供サイト

https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/267

まとめ

半導体は導体と絶縁体の中間の物質であり、日常生活において欠かせないモノとなっています。半導体市場は需要過多であり、コロナ特需も落ち着きを見せているので、半導体不足も徐々に解消されつつあります。

ただ、外国企業がシェアを占めるので、世界情勢によって市場が左右されやすくなるのも懸念されます。需要は下がらないものの、供給が追い付くためには日本国内での半導体産業を復活する活動が期待されるでしょう。

 

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